こんにちは~!
今日は、先日久しぶりに抵当権設定登記を申請したので、抵当権設定契約証書の物件の表示について書いていきます!
田舎の司法書士といえど、たまーに抵当権設定登記は申請します。
田舎は家も建たず、売買も殆どが農地等の少額のものばかりで、融資を受けるようなケースは少ないです。
だから、抵当権を設定するような場面は少なく、依頼があると、少しビビります(笑)
今回の話は、同業者(司法書士)にしか分からない&興味ない話かも知れませんが、是非読んでいってください!
それでは、どうぞ!
抵当権って?
「抵当権」とは、担保権の一種。
法律を学んだことのない人向けに「抵当権」をめちゃ簡単に説明すると、
金融機関は借主がお金を返さなかったとき、代わりに「抵当権」を設定した不動産を競売にかけて(売却)、その代金から貸金を回収します。
もっと簡単に言うと、不動産を、借主がお金を返さなかったときのための人質にすることです。
根拠条文は民法369条!
第三百六十九条 抵当権者は、債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について、他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
抵当権設定契約証書の物件の表示が、、、
その「抵当権」の設定を、登記の専門家である司法書士が金融機関から依頼されます。
金融機関の担当者から登記申請のために抵当権設定契約証書を預かるのですが、その抵当権設定契約証書の物件の表示欄が空白のままであることが殆どです。
金融機関側が、どの不動産に抵当権を設定するのか決めるのだから、物件の表示欄に抵当権を設定する不動産をきちんと記載して欲しいと思うのが正直なところ、、、
空白のままなので、どの不動産に抵当権を設定するのか担当者に確認をします。
私は、依頼があったときと、設定契約証書を預かるときの計2回確認します。
不動産が足りなかったり、余計な不動産にも設定するとヤバいです。
たまーに、きちんと物件の表示を記載しておいてくれる神のような銀行マンもいます。マジ神。
司法書士事務所にはドットプリンターが必需品?
その空白になっている物件の表示欄に、不動産の情報を印字するために使うのが「ドットプリンター」!
ドットプリンターなら、抵当権設定契約証書の物件の表示欄に不動産の情報をスムーズに印字することができます。
と言いつつ、私はドットプリンターを持っていません(笑)
勤務時代には、ドットプリンターを使っていましたが、現在は複合機を使って印字しています。
ドットプリンターがなくても業務できますが、複合機だと度々ヒヤッとさせられることがあります。
抵当権設定の依頼が多い事務所は持っておいた方が良いのでしょうね。私も購入を検討しています。
ちなみに「ドットプリンター」は、↓こんなやつです。
しかし、稀にドットプリンターでも印字が難しい抵当権設定契約証書があります。
殆どの金融機関の抵当権設定契約証書が、A3の両面1枚です。
しかし、中には数枚にわたる契約書で、それを袋とじしている金融機関もあります。
それを初めて見たときには、「どうしろと!?」と内心驚き焦り憎しみの感情が湧き上がりました(笑)
もちろん、手書きは嫌です^^;
私が今まで見たのはたった1行だけですが、、、
金融機関には、抵当権設定契約証書の物件の表示欄を空白のまま司法書士に渡すのなら、印字しやすい形式の契約証書にしてよ、とお願いしたい^^;
抵当権設定契約証書の物件の表示が空白だと?
抵当権の設定において、どの不動産に設定するかはとても重要です。
これは、司法書士だけでなく、不動産を担保に取られる人(抵当権を設定される人)にとってもかなり重要です。
少し前に、知人の借金の保証人になっていた人が、知らないうちに自分の家と敷地を担保に取られていたということがありました。
保証人になった際に、抵当権設定契約証書について説明がなく、説明も求めず、淡々と契約書に署名捺印していたからこのようなことになっていたのでしょう。
とても危険です。
契約書に署名捺印する際には、契約書の内容を把握しなくてはいけません。
言われるがままにしていてはダメです。
抵当権設定契約証書の物件の表示欄が空白であるにも関わらず署名捺印してしまうと、自分の不動産全てに抵当権が設定されてしまう恐れがあります。
もし、自分が抵当権設定契約証書に署名捺印しなくてはいけないとき、物件の表示欄が空白だったら、担当者に記載してもらったり、対象の不動産を再確認するくらいした方が良いと思います。
ちゃんとした銀行の行員にヤバいことをする人はいないと思いますが、、、
そのくらいやってちょうど良いくらい抵当権の設定というのは、重大なことです。
今日は、これで終わります!
↓古い抵当権の抹消のやり方について書いています。
↓不動産登記には登録免許税を納めます。その登録免許税の軽減措置について書いています。
↓田舎司法書士がどういう仕事をしているのか書いています。
コメント